平成13年9月定例府議会 教育文化常任委員会
[教科書採択について]
Q1.教科書採択については、これまでも議会において議論されてきた。今年度の採択に向けて府教育委員会としては、どのような指導をしてきたのか。
A1.
○市町村教育委員会に対する要望事項において、重点課題として、「本年度は、平成14年度から使用する、新学習指導要領に基づいた小学校及び中学校用教科書の採択事務を行うことになるので、「専門的な教科書研究」「適正公正な採択の推進」「開かれた採択の推進」に努めるとともに児童・生徒にとってもっとも適切な教科書を採択すること。」と示している。
○市町村教育委員会指導主管部課長会、教科書採択事務主担者会において、
等について指導した。
○府が示す教科書図書選定資料に、学習指導要領全文を示した。
Q2.茨木市において配られた「愛と平和のコンサート」のビラの裏面に、特定の教科書を批判する文書が書かれていた。このコンサートは、茨木市教育委員会が後援しているが、このようなビラが教科書採択の重要な時期に配られたことについてどのように思うのか。
A2.
○ご指摘のビラは、4月に当該のコンサート実行委員会から茨木市教育委員会に対して後援名義使用申請がなされ、また、申請時には、問題の裏面が印刷されていなかったことから、後援名義使用を認めたとのことである。
○また、後援名義使用許可後、市民に配布されたビラに、承知していない裏面があることを知った茨木市教育委員会は、7月2日付けで後援名義の取り消し通知を申請者に送付し、7月6日付けで、取り消し通知を受け取った旨の文書が送付されてきたという報告を受け取っている。
Q3.後援名義を取り消したとしても、配られた後では同じである。後援名義使用許可については、慎重に願いたい。
また、教師が児童に配るようなことについては、あってはならないと考えるがどうか。
A3.ご質問のような行為は、適切さを欠くものと考えている。
Q4.高槻市教育委員会において、教育委員が「教育委員会に下駄を預けられても」というような発言をしている。教育委員のこのような発言は、教育委員としての職責の重さを認識していないように思えるが、府教育委員会の認識を問う。
A4.高槻市教育委員会における議論の内容について府教委として発言する立場にはないが、教科書採択は、採択権を有する教育委員会の判断と責任において、公正かつ適正に行うことが必要であり、教育委員会に託された大切な任務であると考えており、今回の採択においてもその責任を全うしたものであると受け止めている。
Q5.高槻市教育委員会議事録によれば、教科書選定委員会委員長が、特定の教科書を批判して採択を誘導しているように思えるが、これについて府教委の見解はどうか。
Q6.今年度の採択においては、採択中、採択終了後に係わらず多数の妨害活動があったと聞いてる。このようなことは、公平な採択を妨げるものである。
このことについてはどう考えるか。
A6.大阪府内においてそのようなことがあったことは承知していないが、教科書は、全ての児童・生徒が学習に用いる重要な教材であり、専門的調査を踏まえて、市町村教育委員会や国・私立校長が採択するものであり、その権限をおかすような教科書採択についての妨害活動はあってはならないものである。
[国旗・国歌の指導について]
Q1.小学校、中学校の卒業式、入学式における国旗、国歌の実施状況が概ね100%であると聞いているが、その実施内容はどうであったのか。
また、国旗、国歌が適切に実施されるためには、その実態を把握する必要があると考えるがどうか。
A1.
○国旗、国歌の指導については、各学校で学習指導要領に沿って適切に実施されるべきと考える。
○卒業式や入学式においては、その意義を踏まえ、国旗を掲揚するとともに、国歌を斉唱することになっており、市町村立の小・中学校においては、教育委員会の指導のもと適切に行われているものと考える。
○府教育委員会としては、望ましい形での国旗掲揚、国歌斉唱が行われるためにも、市町村教育委員会が所管する小・中学校の実態を把握することは重要であると考えており、今後とも市町村教育委員会において、その実態の把握に一層努められるよう指導してまいりたい。
Q2.小学校音楽における、国歌「君が代」の指導は、新学習指導要領において、いずれの学年においても指導することとなっているが、その実施状況はどうであるのか。
A2.小学校における国歌「君が代」の指導は、平成12年度は91.7
%の学校において実施されている。平成12年度の未実施校の指導については、本年4月の主管部課長会ならびに9月の教育課程についてのヒアリングの場における、府教育委員会から市町村教育委員会に対する指導を踏まえ、市町村教育委員会が未実施校に対する指導を行い、その結果多くの学校において実施される予定であると聞いている。今後とも、各学校において指導が適切に行われるよう、市町村教育委員会を指導してまいりたい。
[国旗・国歌問題]
Q1.茨木市などで、年間の授業プログラム(カリキュラム)を作り、国歌やいろいろの国の歌も教えるようになっているが、カリキュラムどおり教えているのか。授業の中で、教科書の国歌のページに校歌を貼り付け、国歌を教えていない学校があるのではないか。
過去に和泉市で国歌に貼り付けしたりして処分したことがあったが、このような場合、処分されるのか。
A1.学習指導要領に記載されている国歌「君が代」を児童、生徒に指導しないことを意図して、教科書の国歌のページに校歌を貼り付けることは、処分の対象となりうるものとして、個々の具体的事案に応じて厳正に対処してまいるべきものと考えております。
茨木市立の小学校の1年生の担任教員が、校歌の歌詞を書いたプリントを児童に配布し、音楽の教科書に当該プリントをセロテープやのりで貼るよう指導している事実があります。これは、入学後まもなく行われている学校行事において校歌を歌うため、プリントを紛失しないよう、指導したものであります。
また、プリントは、国歌「君が代」のページだけでなく、他のページに貼付していた児童もいたこと、一部分貼付してあるだけで、プリントをめくれば「君が代」の歌詞を見ることが可能であること、さらには、授業の中で「君が代」の曲をカセットで聞かせて児童に指導しているという事実が判明しており、市教委からは、「君が代」を指導しないためにプリントで覆い隠すという意図的な行為ではないとの報告を受けております。
府教委といたしましては、当該行為は、学習指導要領を逸脱した行為とまでは言えないものの、教育上好ましくなく、保護者の誤解を招きかねないものと考えており、市教委とともに今後とも指導の徹底に努めてまいりたい。
[男女共同参画条例について]
Q1.男女共同参画社会については、様々な考え方がある。大阪府男女協働社会づくり審議会の委員を任命するに当たり、そのようなことを考慮したのか。
A1.
○大阪府男女協働社会づくり審議会の委員は、法律、経営、教育、福祉など幅広い分野から、高い専門性と見識を有する方を専任している。
○よりよい公正な運営を確保し、審議状況を府民に明らかにするために、同審議会は公開している。
○また、男女共同参画社会についての意見を幅広くお聞きするために、過日、条例検討専門部会に有識者を招き、お話をしていただいた。
Q2.委員は全員ジェンダーフリーの者を専任したのではないか。
A2.大阪府男女協働社会づくり審議会委員は、法律、経営、教育、福祉など幅広い分野から、高い専門性と見識を有する方を専任している。
Q3.大阪府は、平成12年7月、大阪府男女協働社会づくり審議会に対して男女共同参画に関する条例について諮問した。審議会では、これまでどのようなことを審議してきたのか。
A3.
○大阪府男女協働社会づくり審議会では、審議を深めるため条例検討専門部会を平成12年7月に設置し、これまで13回会議を開催している。
○昨年9月から今年1月にかけては、ヨーロッパや韓国など様々な男女共同参画の取組み、男女共同参画社会基本法の基本理念、全国に先駆けて制定された埼玉県の条例における論点などについて審議された。
○2月からは、条例の名称、基本理念、条例に盛り込む内容について項目ごとに審議を行った。
7月には、それまでの審議の中間とりまとめとして、条例検討専門部会「検討骨子」を公表し、それに対する府民の意見を募集した。
(○また、それまでの審議の中間とりまとめとして、条例検討専門部会に有識者を招き、お話をしていただいた。)
○府議会の審議や府民の意見を踏まえ、さらに審議を続けていただいたところである。
Q4.審議会では府民説明会を開催したと聞いている。いつ行ったのか。府民からどのような意見があったのか。
A4.
○審議会では、7月に、中間的に取りまとめた「検討骨子」について説明会を大阪府のホームページに掲載するとともに、市町村等しにちらしを配布するなど府民への周知に努めた上で、同日17日に開催し、多くの府民の方々に出席いただき、多様な意見があった。
○府民のご意見は、これ以外にも、一ヶ月間ファックス、Eメールなどでいただいた。
○寄せられた意見をいくつか紹介すると、
といったものである。
Q5.審議会が府民から意見を聞いた目的は何か。その意見をどう反映したのか。
A5.
○審議会条例検討専門部会では、それぞれの委員から専門的な見地から条例の基本的な考え方を審議いただいている。
○加えて、条例について、府民から幅広く意見を聞く必要があると考えたものである。
○府民から寄せられたすべての意見について、その要旨を同部会資料としてまとめて、各委員が目を通し、同部会の場で審議いただいているところである。
Q6.条例の案文は誰が作るのか。どのようなスケジュールを考えているのか。
A6.
○大阪府では、審議会からの最終答申を踏まえ、条例案骨子を作成し、これを公表して、改めて府民をはじめ幅広く意見を伺うこととしている。
○これらを踏まえ、大阪府として条例案を作成し、速やかに府議会にお諮りしたいと考えている。
Q7.私は、男女共同参画が家庭崩壊を招くものであるという危惧を持っている。女性を家庭から職場へと追いやり、子育ては社会全体で担うとする社会は、家庭崩壊、青少年の非行化につながっている。これをどう認識しているのか。
A7.
○子育ては、家庭を中心として行われるものであるが、そればかりでなく、地域でお年寄りや大人たちや子どもたちの様々な交わりの中で行われるものであると考えている。
○男女共同参画社会は男性も女性も協力し合って、子育てを行うものである。
Q8.家庭における子育てなどの母親の役割や家族の絆を条例でどう担保しようとしているのか。
A8.
○家庭における母親・父親の役割や家族の絆は当然大切であると考えており、この条例においても、当然尊重されるべきものであると考えている。
Q9.条例の文言に家庭の大切さ、家族の絆を反映するのか。
A9.
○男女共同参画社会基本法では、男女共同参画社会の形成は、家族を構成する男女が、相互の協力と社会の支援の下に、子の養育、家族の介護、その他の家庭生活における活動について、家族の一員としての役割を円滑に果たし、かつそれ以外の活動を行うことができるようにすることを旨として行わなければなせないと規定している。(6条)
○このような男女共同参画社会基本法の基本理念を踏まえ、条例に家庭が大切であるという趣旨を反映できるよう検討していきたい。